最近の住宅を見ていると、
「昔に比べて〇〇が少なくなったな」と感じることはありませんか?
ここ数年で、家の“定番”だったものが少しずつ減りつつあります。
勝手口
以前はごみを一時的に外へ出したり、風を通したりするために欠かせない存在でした。
しかし、最近では屋外にごみを置く習慣も少なくなり、
特に目的がない場合は勝手口を採用される方が減ってきています。
また、出入口を減らすことは防犯面にも効果的です。
トイレ・洗面所の窓
昔は「換気のために必須」と考えられていましたが、
換気システムの性能向上やライフスタイルの変化で、
窓がなくても快適に過ごせる家が増えています。
マンション育ちの方も多く、
「水まわりに窓がなくても気にならない」という声も増えてきました。
さらに、掃除の手間や虫の侵入を防ぐために窓を少なくする選択をする方も増えています。
ベランダ
かつては洗濯物を干すために欠かせなかったベランダも、
室内干しや乾燥機を利用する家庭が増えたことから近年では設けない家が増えてきました。
共働きの家庭が多く、急な雨でも洗濯物を取り込めないことや
花粉症やPM2.5などへの懸念が理由だと思われます。
そしてここもお掃除の手間を減らすという理由も大きいようです。
窓の減少と住宅性能
こうした変化は、住宅性能の向上にも大きく関係しています。
断熱性や気密性を高めるためには、外壁の開口部を減らすのが効果的です。
窓を小さく、少なくすることで冷暖房効率が高まり、
快適で省エネな住まいが実現しやすくなります。
昔の「風通しを重視した家」から、今は「室温を保つ家」へ。
暮らし方や価値観の変化に合わせて、家のかたちも少しずつ変化しているんですね。


